都市部での排気ガスや沿岸部での工場の煙には窒素酸化物や酸化鉄などの微粒子が含まれており紫外線を浴びることで活性酸素が発生するため皮膚の酸化(老化)を招いていることが美容上の問題となっていますが、やはり空気中の微粒子は吸い込むことによる全身への影響が懸念されますので大気汚染と寿命の関係を知りたくなり医学論文で調べてみました。
世界各地の大気汚染による寿命への悪影響
現在中国や日本でも増加しているPM2.5などの微粒子は活性酸素でDNAダメージを与え発がん性があることも知られています[4]。各国の大気汚染による寿命への悪影響の報告が相次いでいますので見ていきましょう。
中国
中国は今工場や自動車の排気ガスなどで微粒子の大気汚染が深刻なことで有名ですが、中国での報告では高齢者、特に女性の余命を短くしていたとする調査報告があります[1]。
アイルランド
また、アイルランドのダブリンで石炭の販売を禁止したところ、大気の黒煙が約70%減少し、心臓と呼吸器系の疾患で死ぬ人が減ったと報告しているものもあります[2]。黒煙にはさまざまな炭化微粒子が含まれており大気汚染の典型的な原因となっています。
アメリカ
アメリカ(USA)では排気ガスに含まれる黒煙と窒素酸化物に多く暴露されると心臓、呼吸器系の疾患で死ぬリスクが高まるため寿命が縮まる可能性を指摘しています[3]。
日本
日本でも特に都市部や沿岸部では排気ガスと工場からの煙により大気汚染されておりますので自分で守るしかないのが現状です。皮膚に関してはビタミンC誘導体やビタミンE誘導体で活性酸素対策をして石鹸で洗い流せば対策がある程度できますが吸入はそれこそPM2.5対策用のマスクなどを使用するしかないのかもしれません。
まとめると世界的に窒素酸化物や黒煙などの微粒子による大気汚染による寿命に対する影響が現れており、大気中を浮遊する微粒子に暴露されるほど寿命が短くなる傾向が示唆されているということです。
参考文献: